月を沈めた炭酸水
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遠い昔。 あるいは、遥か遠い未来。 世界には、二つの国があった。 太陽に愛された灼熱の国、マルセイユ帝国。 月に愛された静寂の国、ヴェルヘルム王国。 二つの国には、信じるものがあった。 守らなければならないものがあった。 最初は、ただ、それだけだったはずだった。
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