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朝。
カーテンの隙間から射し込む朝日によって、俺の意識は夢の世界から現実へと戻される。
目を覚ました俺は真っ先にカーテンを開くという行動に移る。
それはもちろん、我が部屋に日光を取り込む為でもあるんだが、本当の目的はその天気を確認することにある。
別に今日は遠足的な行事やらデートなどのリア充的イベントに行く予定があるわけでもない。
前者はともかく、後者は非常に残念ではあるが……。
とにかく、俺はその日の天気を確認するために毎朝、カーテンを開くのだ
心地よい音をたてながら、カーテンを開けると―――
『・・・・・・・』
窓の向こう側にいる生物を確認できた。
一般的にはジャングルの奥地に生息していて、この国では動物園等以外では実物をお目にかかれない筈の生物。
そう、―――ゴリラだ。
俺は詳しい学名やら何属何種なんざ知らんが、ゴリラの存在を確認したことによって、俺の今日一日は憂鬱なことが約束された。
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