Prologue

8/14
前へ
/51ページ
次へ
  軋(きし)む音を部屋中に響かせながら開いた扉の奥には   どんなに今まで求めていたであろう   人の姿があった。それも一人や二人ではない。   ざっと数えて20名弱。   その数十名からの視線が一気に浴びせられ、視線による圧迫と後ろめたさに、一瞬言葉を失ったが   孤独感からの開放を喜ぶ間もなく、自分は空き巣ではないと伝えなければいけない。そう直感した。   「あ、あの……」   こんな時なのに、うまく言葉の整理もつかず、目線を下げた……
/51ページ

最初のコメントを投稿しよう!

58人が本棚に入れています
本棚に追加