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「今回、このような無理を聞いて頂きありがとうございました。正直、自分のやった行動は自己満足で、周りの皆に迷惑をかけてしまっていたので、自分でも本当にあの選択が正しかったのか、よくわからなくなっていて……」
まず、真っ先にお礼は言っておきたかったので、一旦座ったのだが直ぐに立ち上がり頭を下げた。
もちろん、学園長先生は僕が前の学校を辞めた理由も知っているし、僕の正体も知っている。
「ふふ。確かに貴方の行動で他の誰かに迷惑がかかったのは事実。でもね、その行動で笑顔になれた人が居るのも事実なのよ」
笑みを崩さず、そんな優しい言葉をかけてくれる学園長先生。
すると今度は先生が頭を下げた。
「ごめんなさいね。入学はさせてあげれるのだけれど、そんな変装をさせてしまって……」
終始笑顔の学園長先生の表情が曇った。
そう。
入学を許可してくれたのだが、条件があったのだ。
それは、僕がアイドルであると隠すこと。
さっきも言ったが、この学園は進学校で将来を有望視されている人も多い。
そんな中でアイドルである僕が入学する事で、周りが騒ぎ勉強の邪魔になるのではと、学園長先生は気にしていたのだ。
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