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「成瀬ってサ」
放課後の教室。
蒸し暑い、夏の空気がまとわりついて
早く涼しいところに退散したくて、俺は教室を出ようとしていた。
「んあ?」
髪はショートで、目は一重。
ボーイッシュな彼女は、クラスメイトの鈴木。
痩せてて、何だか棒みたいだ。
俺は愛想もなく、うざそうに鈴木を見た。
「んー、ゴメン。急いでた?」
ちょっと申し訳なさそうに、鈴木が言った
「別に、何なの?」
「やっぱ、いーや」
何だよ。
それ。
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