流れ星の伝説

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ヤケに太陽の野郎がニヤついてるのが腹立たしくて、寝ぼけ眼で手を伸ばしたオレは、頭上のカーテンを締め切る。 オレの朝はアイスコーヒーで始まる。 ホットコーヒーに氷を浮かべる邪道なヤツらに言ってやりたい。 一日中クーラーの効いた部屋でキンキンに冷やしてこそ、アイスコーヒーだと。 頭に乗せた地球儀を回しながら、鏡を覗き込む。 なんだ。タダのイケメソじゃないか。 つまらない。 決してオレ自身がではなく、毎日が激しくつまらないのだ。 オレだって、好きで今の職に着いたワケじゃない。 確かに自宅警備員の現職は、三食昼寝ネトゲエロゲ付きという好待遇だ。 だがしかし オレは世界の中心にいる存在なんだ。 こんな所で腐っていくようなタマじゃない。 そうだ 全世界がオレに嫉妬さえしなければ。
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