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階下から母親の呼ぶ声がする。
なにやらオレに電話だとか。
起きてて寝言を言うような親を持った覚えはないが、社長の命令じゃ致し方ない。
オレは手早く仕事着であるスウェットに着替えると、階下に降りる。
社長から受話器をうやうやしくひったくった途端
耳元で妙なアニメ声がした。
『こんにつはリュージくんっ♪エブプロ広報隊員ピンクの
腰みなみたんでつ♪
キミのハートをスカウトするおっ♪』
「よろしい。π乙の無期限無料レンタルを条件で手を打とう。」
『やったー♪
んぢゃみなみ、明日朝一でリュータンをお迎えにいったうお♪
エブパトに捕まらないよな格好でキメといてねっ
しくよろで~す♪』
最後何を言ってるのか意味不明だったが
ようやく世界がオレに追いついたようだ。
オレのπ乙だらけの芸能界デビューへの序章は
こうして幕を開けた。
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