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その後様々な角度、方向から自身の顔を見続けた真司は、
「フツー、だよな?」
ポツリと呟いた自分の言葉に正気を取り戻し、頭を抱え込んだ。
「何が、フツーだよ!散々自分の顔を眺め倒すとかナルシストか俺は!!」
違う形でほてった体を冷やすために真司は風呂場に駆け込み、先程の記憶を消さんとばかりにシャワーを浴びつづけた。
「・・・・・アイスうま。」
冷静さを取り戻した真司は、床に座りながらアイスを食べていた。
「ゴリゴリ君、やっぱ上手いわ。特にマスカット。」
アイスの味を堪能しながら、帰り道に考えていた事を思い出す。
真司は大学からのスポーツ推薦を受けていたが、まだ答えを決めかねていた。自分の走りを、信じることが出来なくなっていたからだ。
ふぅ、とため息を吐き出しゴロンと横になる。
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