私が死んだ日

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先生が電話するのを横目に、私は、先生が何でこんなに慌てるのか、気付いてしまった。 先月、クラスの男子から苛められてた隣のクラスの影山君が、自殺したのだ。 イジメを受けていた、と遺書を残して。 お陰で、警察とマスコミに事情聴取やら取材やら、学校内は大騒ぎの真っ只中。 イジメは無かったと言い張る学校側にしてみれば、私のこの状態は困ったものなんだろう。 口止めされるんだろうな。どうせ。 そんな事を思っていたら、保健の先生がタオルを沢山抱えてやって来た。 「原島さんっ!大丈夫!?ああ、こんなに濡れちゃって……」 私の頭にバスタオルを被せ、上からワシャワシャ髪をかき回す。 鈴木先生も渡されたタオルで、私の制服を拭いてくれるが。 タオルくれれば自分で出来るのに。
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