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「そう?大丈夫だよ?」
心配そうなシスイにそう返すと。
「コウ……」
急にシスイに抱きつかれて驚く。
でもそれが優しく包み込まれてる感じで安心する。
シスイは私の背中の手を片方だけ私の後頭部に移動させて撫で始めた。
「俺にも言えない事を抱えてるのはわかった。だからもう何も聞かないけど、俺はずっとコウの味方だから、忘れないで。何があってもね、俺の半身なんだから」
その言葉に抑え込んでいた感情が決壊する。
涙が溢れて叫びたくなるが、何を言う事も出来ないから、ただ嗚咽する。
シスイの胸を濡らしながら泣き疲れて眠ってしまった私を、自分のベッドに寝かせて、シスイはずっと頭を撫でてくれていた。
その頃、私はまた、白い部屋に居た。
ホワィ?
って、何故英語?
思いっきり泣いた事で、馬鹿をする気力も戻ってきたかな?
今の私は精神体、かな?
なんとなく身体が透けてる気がする。
「コウ、思い出しちゃったんだって?」
何時の間にか後ろに居たソラが悲し気に尋ねてきた。
驚く事なく振り返って苦笑いで頷けば、何故、と呟く。
「創世神様に」
それだけ言うと、ソラは目を見開いて驚き、目を伏せる。
「そうか……創世神様のご意志なんだ……」
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