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次に目を覚ました場所は真っ暗な空間だった。
此処は何処だろう?
と、目の前にスポットライトの様に光が当たり、其処に私と同じ顔の金髪碧眼の女性が現れた。
コウセイア?
記憶にある過去の自分の姿が微笑んでいる。
「おかえりなさい」
これは……自分の精神世界の中とかいうやつ?
つか、おかえりなさい、って私のセリフでは?
これは封じられていた記憶の私なんだよねぇ?
「フフ、私にとっては、私の核が迷子になっていた感覚ですから」
浮かんだ疑問に笑いながらコウセイアが答える。
あ、心の中が駄々漏れなんですね。
「貴女は私ですからね」
でも私は貴女の心なんて読めないですけど。
「貴女はまだ神としての力を解放してませんから」
成る程。
で?
何故、私は貴女と此処に居るの?
「創世神様に干渉されて記憶を戻しても、貴女はコウと言う人間として存在しています。それを本当に捨ててしまって良いのですか?」
……これは何か?覚悟を確認している感じ?
「そうですね。神の力を解放してしまえばもう戻れませんから」
力を解放したら、私は変わる?貴女に取り込まれるとか?
「いいえ。私は既に亡き者です。ただの意識体。貴女は貴女のまま、神となります。取り込まれるのは私の方ですね」
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