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「”天裂き傷開け エアリアルディバイド”!!」
私の唱えた呪文によって大きなかまいたちが生じ亜種さんが何か行動をする前にその首が……切れました…
あれ…? SSSランクの魔物って上級呪文で死ぬんでしたっけ?
あまりの出来事が続いたために私の頭は混乱してしまいます…
「おい、レーネ…まぁいいやあの子助けに行くぞ」
兄さんも唖然としていたようですがすぐに正気に戻りあの子を助けに…え? 助けるってあの子死んだのでは…?
そう思って兄さんを見つめますが兄さんは『任せろって』と得意顔を返し亜種の死体のそばへ向かいます…
こうしてはおれませんね。
私も討伐の証拠を持ち帰りにあの首でも持っていきましょうか…
うう…重そうですね…
side out
side 銘葉
死んだ~ここどこだろ…周りは真っ暗だけど声が聞こえるなぁ…
『ザオラル!!…これで生き返ったら面白いんだがな』
『兄さん諦めましょう…これだけ唱えても駄目ならもう生き返れないんですよ いくら兄さんが規格外だとしてもこればっかりは…』
『誰が規格外だ!? 俺は普通の一般人の脇役だっつうの!』
『…脇役が勇者様をフルボッコにしますか普通?』
何だか知らないけど僕の近くで主人公より強い脇役と妹さんが口論しているようだ…
んー…向こうの世界の魔法を唱えている辺り僕は生き返ったのかな?
そんなわけないよね…目を開けて確かめてみよう…
「…あれ? 生きてる?」
辺りを見ると僕を見て驚く日本人らしきフツメンときれいな紫色の髪をした女の子が…そしてその奥には首がなくなったミラボレアスさんが…短い命だったねお互い。
それにしてもザオラルと唱えた人は十中八九このフツメンだし脇役と言ったら勇者様と一緒に呼ばれた存在だからもしかして…
そう思考していた僕だが急に暖かい何かに包まれる…え? 何? なんなの?
「よかった…よかったです生きてて…ごめんなさいですぅ…」
どうやら女の子が僕に抱き付いて泣いているようだ…
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