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side 霧
まずいことになったな…どうも霧だ。
脇役系主人公というポジションだから草生やしまくってると思ったか?
まぁ、ここにきてすぐの頃は生やしてたが今は遠慮している。
理由? レーネが『うざいんでその話し方やめてください』と言われてしぶしぶやめたのだ。
レーネと俺は半年前であったばかりでそこまで長い付き合いがあるわけではないがこいつのまじめでひたむきなところに少し惚れてしまって俺と行動を共にしているわけだ。
別にレーネと付き合おうとかそういう意味ではなくて…ってこんなこと話している暇じゃないか。
現在深夜一時。レーネはあの後俺が寝室に転移しておいた。あ、転移は無属性の呪文だから俺でも使えるぞ。
それより銘葉を本当にどうするかだよな…結果的に銘葉を殺した俺のことをちっとも怒っておらず逆に感謝している素振りが見られるが絶対強がりのはずなんだよな…
そうでなきゃ学校の話であんなつらそうな顔をするはずがねえしな。
とりあえず俺も明日は学校だ。一応校長に相談してみるが…入れてくれるだろうかねぇ…
「あれ、まだ起きてたんですか兄さん?」
「お、レーネどうした? 眠れないのか?」
その質問にレーネは『はい…あの子のことを考えると昂奮してしまって…』と答えた。
本当にこいつのまじめでひたむきなところはどこに行ってしまったんだろうか…まぁ俺も銘葉は大切にしたいと思うかわいさだとは認めるがな…。だがレーネはやりすぎだと思う…。
「お前は銘葉が学校に行くの賛成か?」
「当然です! あの子が行きたいのなら地獄だって行かせますよ」
そのチョイスはおかしい…というか過保護だよな俺たち…何で自分と年齢がそんなに変わらない男のことで悩んでいるんだか。
「はは、俺もだよ じゃあ明日二人で頼みに行くか!」
「はい! 頑張りましょうね兄さん!」
銘葉…今度はお前を幸せにしてあげるからな 辛い顔しないでくれよ…
side out
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