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「ど、どうしよ…」
このままじゃ二人そろってあの龍に殺されてしまう…僕はともかく姉さんを殺させるわけにはいかないと決心しとりあえず姉さんに呼びかけた。
「ね、姉さん大丈夫ですか!?」
「臭いですぅ…早くここから出てしーちゃんの甘くて心があったまる香りが嗅ぎたいです…うぅ」
「い、意外と余裕そうだね…」
というか僕そんな匂いするのでしょうか…そんなことより龍は僕たちを捕捉した後…
「グオオオオオオオオオオオオ!!」
今度はブレスを吐こうとする!!
やばい竜属性やられになっちゃう!!
く…使えるかわからないけどくらえ!!
「いっけぇ”チートブレイカアアアアアアアアアアアアア”!!!」
僕の声と同時に僕の周りから白い光が出て…ドーム状に広がっていく…
「グオオオオオオオオオオオオオオオ!!」
龍は僕の様子がおかしいのを見るとブレスの威力を強めた。
「え…?」
だが…その光は周りに広がる瘴気や…龍の放っていたブレスに当たるや否や拮抗するまもなく何故か消滅していった…
「はぁ…はぁ…どうだ!!」
龍は瘴気を払われ、ブレスも防がれたことに驚いて動けないようだ…
姉さん今がチャンスです…?
僕が疑問形になったのは仕方ない…
「し…しーちゃん? ど、どうなったんですか…?」
姉さんもドラゴン同様驚き戸惑って動けないようだ…くそ、先に言っておけばよかったなぁ…
こうしている間にドラゴンは再び口を開け…
「く…さすがにもう無理…」
「グオオオオオ…オオ?」
ブレスを吐こうとしたらしいが何故か発射されない。
どうやらそれは向こうも予想外だったらしく再び固まってしまった。
よし、今なら!!
「姉さん!! 今のうちに転移を!」
「だ、駄目ですさっきの臭いガスで魔法が使えないです…」
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