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無駄にニコニコしている姉さんとともに買い物へ…兄さんは調理役なので買い出しは主に僕たちがやっている。
何故か姉さんが天ぷら粉を買おうとしたので『何でいつもそれ買おうとするの?』と僕が聞いたところ…『これでしーちゃんのお肌がすべすべになるのかと思いまして…』と恐ろしいことを言ってきた。
僕を食べるのでしょうか…? 実際手甘噛みされましたしね…
「姉さん…今日は何にしてもらうつもりですか?」
「そうですね…私はしーちゃんの好きなものなら何でもいいですよ」
…とまあ姉さんは僕をいたく気に入ってるのか子供扱いをしているのか知らないがいつも遠慮して僕の好きなもの、ことを選ばせてくれる。
うれしいんですけど姉さんの好きなものも食べてみたいですね…
「姉さんの好きなものでいいよ? 僕ばっかり好きなもの食べるの悪いしね」
「で、でしたら…しーちゃんを…きゃっ//」
「・・・・・・」
ドン引きしてしまう…姉さんって家族の愛を知らないからこうなってるだけなんだよね?
本当にそういう趣味があるわけではないよね!?
「とりあえず今日はハンバーグがいいです…姉さん行きますよ」
「え?イっちゃうんですか? で、でしたら「それ以上は言わせないよ?」…冗談ですよ」
嘘つき…すごくがっかりした顔しているくせに。僕だってそういうことに興味がないわけではないけど…ってもしかして姉さんと霧って…
「じゃあ行きましょうか…はぁ」
「ね、姉さん…もしかして姉さんと霧って…」
こんなところで聞くことでもないだろうが僕が来たことで二人が飢えてしまってるのならと思うと…
「しーちゃん…私たちをそういうふうに見てたの? そんなわけないでしょ…」
珍しく僕を呆れた目で見る姉さん…口調が微妙にとげとげしくなっている。
どちらにせよ失礼だったかなと思い謝ることに
「ごめんねお姉ちゃん…僕クエストの疲れでどうにかしてたよ…」
実際草抜きはしんどかったです。龍に会ったのも…ね。
僕が甘えた声(わざとです。我ながらキモイ…)を出すと姉さんは表情を戻し…
「しーちゃん、もし今日のことで怖かったのでしたらいつでも私や霧のところで寝てもいいですよ? 私だって今日は怖かったですし…しーちゃんのおかげで助かったので元気なだけなんですから!」
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