君と出会った日。

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「はぁ・・・はぁ・・・」 久しぶりに走った気がする。 ずっと病院の中で生活してたから。 「どこに行こうかな・・・」 とりあえず歩きながら、そこらへんにあるお店に 入ったりしてみる。 私が好きなような服がたくさんあって。 ついつい目がキラキラ輝いてしまう。 でも、あんまり使い過ぎると お母さんに怒られるので買うのは今度にしよう。 そう心に決めながら、外を歩いていると。 ――――突然。 視界が真っ暗になった。 「・・・っ!!」 目眩、なんて優しいものじゃない。 胸が苦しくて。 息があがってくる。 やがて、意識が遠のいてくる。 地面へと吸い込まれるように倒れる、そう思った時だった。 「おいおい、街中で普通倒れるかよ」 めんどくさそうな声が聞こえたと思ったら、 私の体は彼に支えられていた。 「だ、れ・・・?」 「ん?あ、俺か?俺は・・・」 ハッキリと聞こえたのはそこまでだった。
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