最低の極み。

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『ああ、久しぶり、元気そうだね♪実は相談があって電話したんだけど、 あの、めぐさ…率直に言うと俺友達に金貸しちゃって金無くてね、 二万円貸して貰えないかな?』 実はこの友達にお金を貸したというのは事実であるが嘘である。 友達に貸しはしたがそれは二千円である。 めぐ『聖は本当お人よしだね~!いくら貸しちゃったの!?聖の事だから結構貸しちゃったんでしょ!?』 『うーん…まあ友達が相当困ってたからさ、額は大きいけど額が云々より今回は仕方なくてね…』 ちなみに、めぐが言う『聖の事だから』というフレーズには意味がある、 それは人から良く見られたいという、聖の見栄と嘘で出来上がった本来は金に困る事が無い、という聖へのイメージ。 相手との積み重なる会話としぐさ、時には行動で植え付けた聖の小さな洗脳。 意識的か無意識なのか、 言えるのはつまり嘘つき、天才的にだ。 そして女にも様々なタイプがいる。 まあこの話はまた後程。 めぐ『色々あるんだね、じゃあそれ以上聞かないでおくよ。 私も今月厳しいけど聖が困ってるなら何とかするよ!とりあえず振り込むから待ってて!』 『めぐありがとう…本当に助かるよ…』 めぐ『大丈夫大丈夫!全然気にしないで、じゃあ振り込んだら連絡するね♪』 『わかった♪本当にありがとう!』 「……ピッ」 はい、いっちょあがり。
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