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始めての高校受験で、みごと合格 し、憧れの高校に入学した。 最初は楽しかった。教室に行くための長い階段すら楽しかった。 まだなれない高校生活も、電車通学も。 浮かれてた。 でも、少しずつ、覚めてきた。 中学の時と変わらない....... 話のできる人はいるし、誰も私の過去を知らない。 これは、これだけは中学とは違う。 でも、ああ、 楽しくない...... そう思ってしまう。 前の席の子に言われた。 「中学どこ??」 無視するわけにもいかず、短くこう返した。 「初河中学だよ。」 「ヘー。ってことは、家遠いね。」 「まあね。辛いことは、朝の早起きくらいだけど。」 「何時起き??」 「5時くらいかな。」 「まじ?!うち6時半ばい?」 「そうなの??間に合うから楽だね。」 「あはは。そうなん??」 「うん。」 シーン........... 会話終了。 本当はここで、「どこ中??」なんて聞けたら、いいんだけど、私の場合聞いてもわかんないし....... そんな感じで、いろんな人との会話が終わる。 別に孤立したいわけじゃない。 だから、日常会話.....挨拶や話しかけられたらきちんと答える。 それでも、それだけだし、必要以上にかかわらないから入学して2週間たっても クラスメートの大半の人の名前すらわからないんだな。 ってこれは言い訳か。 覚えようと思えば、覚えられるのだから。 でも私は、会話するのは苦手じゃない。ただ、親しく会話のできる人の条件が厳しだけ。 女子であれば、条件さえクリアできれば、全く問題ない。 でも.....男子は無理。 だから、男子と二人っきりなんてなおさら。.......なのに・・・あの日__......
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