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「今日は係決めします。配布したプリントを見て、したいものを決めてください。」
と、入学して3日目に担任が言った。
途端にクラスはざわめき出す。
係か.......楽なのがいいな。出来るだけ、仕事量の少ないやつ....とプリントを見てると
「ねえねえ、えっと・・・・名前は??」
声をかけられた。顔を向け、
「中川璃姫。」
と告げた。
「おお!よろしくね。璃姫ちゃん!! えっと私は、秋山 香織!!香織ってよんでね。」
よくわからない、歓声をあげそう言った。
「うん。よろしくね。香織。璃姫でいいよ。」
やけに明るく、笑顔を向け、話してくる。
呼び捨てでいいと言われたのなら、こちらもそういうのが、普通だという常識があった。
「ありがとう。でさあ、係!璃姫は何になるん??」
「楽なのかな。委員は嫌だなあ」
「だよねえ。でもさ、競争率高いよ。きっと。」
何が言いたいんだろう。
「そうだよね...。香織は??」
「私は、何でもいいかな。」
「なんで?」
「なんでって....う~ん。楽したいのはあるけど、やりがいのある仕事っていいと思うから。かな。ほら!余る仕事って大変だったり、めんどくさかったりするじゃん??それって....イコール終わった時に達成感あると思うんだよね~。」
「なるほど。それは、わかるかな。」
「でしょ??だから、あまりものでいいかな。」
「そっかあ。じゃあ私は・・」
今まで香織に向けていた視線を
プリントに移す。
「とっここで提案。さっきの話に同感してくれた、璃姫には風紀委員なんてどうかな??」
と、香織は風紀委員の項目を指差した。私は指差された場所を見ながら返した。
「風紀委員??」
「そっ。いいと思わない??」
少し得意げにいう香織。何故?
「やりがいはあるだろうけど.....
だったら香織がなったら??」
そういうと、苦笑いをしながら、
「ああ....風紀委員だけは嫌。」
と言われた。
「?」
「中学のとき、やってたから。」
ああ。だから、得意げだったんだ。
「なるほど。」
「だから、璃姫なってみたら??」
再び、言われた。ああ。これが言いたかったのか。
なぜ私なんだろう。
「う~ん。考えてみる。」
とは返したけど、なる気なんてなかった。だって大変に決まってる。
なのに・・・
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