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すべての自己紹介が終わった後で、 委員長が言った一言。 「普通の委員ならここで終わるけど、風紀委員は仕事がたくさんあるから、 普段通りの委員会します。」 あ~取り敢えず 嘘だと言って欲しかった。 隣の男子は、無表情で黒板に書かれている、仕事内容を見ている。 私も、同じように見るけど、 その多さ......というより、大変さに やる気を奪われそう。 まず、 ・昼休みと放課後の見回り ・掃除時間の掃除区域の点検 ・完全下校後校内見回り ・各教室の整理整頓 ・毎朝の挨拶運動 etc..... 一言 これは大変だ.......... 思わず苦笑い 「これ、全部するのかなぁ....」 小さく呟いた。 私のつぶやきは誰も聞いてなかったみたいで、そのまま話は進んで行く。 どうやら、上記のものから、クラスごとに2つ選んで、やるらしい。 つまり.....望月君と話をしなければいけないわけで・・・・ 「はい。説明は以上です。今から少し時間を取るので、話し合って下さい。 」と委員長が言った。 何になる?みたいな声が聞こえてくる。 「中川は、なにがいい?」と私よりも低い声で言われた。 「ぁ、えっと.....あの.....」という風に緊張してうまく話せない。 おもえば、小学生の時もこれが原因だった。 大抵の男子はここでイライラして もう、いい!とさってしまう。 それでも、言わなくちゃいけないことがあるから..... 「中川は、朝の挨拶運動は無理??」 えっ? 一瞬頭にクエスチョンマークが飛ぶ。 「ぁ.....うん。そうです。」 朝の挨拶運動になってしまうと、 朝4時半起きになってしまう。 それは、困る。私自身も家族にも。 「それ以外でなんかある?」 望月君はゆっくりとした口調で尋ねる。 「ううん。ないよ。」 「わかった。」 そういって、私に向けていた視線を 教壇にうつした。 話し合いのあと、それぞれの仕事を決めて行った。
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