止まった時間

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あとは、これが成功するのを祈るだけだ。 それから四日後の週末。 九月も中旬に入り、俺も学校の準備をしなければならない。 でも今日は昼間のバイトを休んで朝から紫の自宅前に居た。 「すいませーん」 インターホンが見当たらなかったのでとりあえず大声で呼んでみる。 だけど反応は無し。 何か近所迷惑にもなりかねないから大きな声はだしたくないんだけど。 仕方無い、もっかい呼んでみるか。 「あのーすいませーん!」 「聞こえてるよ、大きい声出すな」 「お、紫。居るなら返事しろよな。不審者に間違われて居留守されてるかと思ったじゃねえか」 「んなことするか。カメラで映ってるからお兄さんだとすぐに分かったよ」 「は?カメラって何処に?」 「ポストの所。インターホンが無くて困ってたのが良く分かったよ」 なに……?俺のアホ面が撮影されていたなんて。 「客人に優しくない作りだな」 「客人には優しい作りと言え。門にセンサーがあって人が通れば反応してベルが鳴る。玄関に着く頃には使用人が丁度良く出迎えてくれるよ」 「そんな機能あるなら早く言え。そうすりゃ門を潜って玄関まで全力疾走したのに」 「それこそ不審者だ!」
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