第一章

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パズルといっても ゲームでは なさそうだ。 最初に思い描いていたイメージとは 大分 違った。 『説明したと思うけど この ガラクタは 穢た記憶。色が付いて浮いている段階では 封印されているんだ。』 『じゃあ どうして パズルのガラクタは 黒いの?』 あんなに綺麗な色をしているのに…。 何だか 勿体ないように思う。 『封印が解けるからだよ。』 封印が解けると、あんなに黒くなってしまうのか。 考え込んでいるカルマを見遣り、リアはパズルの説明を始めた。 『このパズルはね、まず 問題があるんだ。その問題を解き明かしてから 次に 答えのピースを探す。答えも 一つじゃ駄目なんだ。答えには ガラクタの種類や大きさや形も算出しなければならない。とても 大変な作業なんだよ。』 答えが 一つじゃない? ガラクタの種類に大きさ、形までも 解き明かさなければならないなんて…。 『今の君には 到底 無理だと思うよ?』 確かに 無理かもしれない。 でも やると決めたからには 成し遂げたい。 『…僕、もう 決めたんだ。僕は 僕の出来る事が したい。それが 君や この世界の為になるなら 僕は きっと やれるよ。』 無理だから 挑戦しないのは 愚かな事だ。 自分は 宿命なのだから 乗り越えなければ 次には 進めない。 前に 進むために 僕は この パズルを完成させる。 そして この世界から ノアと共に 飛び立つのだ。 もっと 素晴らしい 輝ける世界に―
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