29人が本棚に入れています
本棚に追加
「そう……………なんだ」
里中自身どう答えていいか解らない。しかし、彼女の苦しみを助けたいという気持ちは確かにそこにあった。
ーーーーーー長い沈黙。
視線が合うと気恥かしかった。胸の鼓動は早くあの時の様に五月蠅いほどに高鳴った。
「コーヒー…………今度は僕が入れるよ」
里中は立ち上がりキッチンへ向かおうとした。
しかし、不意に肩にのしかかる重みとシャンプーの香りがした。
背中から夢中さんが抱きついて来た。
「…………………私」
最初のコメントを投稿しよう!