同棲

2/11
前へ
/65ページ
次へ
気持ちよさそうに眠っている寝顔を見つめる。またユズルの寝顔を見る日がくるなんて・・・。ユズルへの気持ちが込み上げて、ついくっついてしまう。 「・・・ん・・・」 ユズルが薄っすらと目を開ける。 「・・・どうした?」 そういいながら、手を伸ばして俺の髪に触れてくる。 「なんでもない。」 「そうか」 ユズルはまた目を閉じる。俺は首筋に唇を寄せる。 「マナト・・・こら・・・。」 ユズルの眠そうな声。抵抗するけれど力が入っていない。 「いいよ、寝てて」 着衣の中にに手を滑り込ませる。 「っ・・・こ、ら。やっ・・・」 ユズルはうわ言のように呟く。それが妙に俺を刺激する。下着をはぎ取って足を開いて、顔を埋める。 ビクンっとユズルが反応する。 「っあ、、、、っ・・・マ、、ナトっ」 声に気だるさが混じる。 俺の頭を掴もうとする手にも力が入っていない。 溶かしに掛っても、抵抗は見せない。 昨夜の余韻で柔らかい。ユズルの口から甘い吐息が漏れる。その反応に煽られる。 ユズルの身体が熱くなっていくのがわかる。誘うように自ら足を開く。 「欲しい?」 俺は動きを止めて訊く。 ユズルは答えない。 「ユズル?」 ユズルの顔を見るとユズルは顔を背けている。体勢を変えて、ユズルを見下す。 「ユズル?ほしい?」 それでも視線を合わそうとしない。 強情だな。 そっと顔に触れて、さらにその頬に唇を寄せる。 「欲しいっていってよ。」 「っ・・・ムリ・・・。」 「じゃあ、やめる?」 ユズルは目を伏せる。 「・・・焦らすなよ・・・。」 「じゃあ、言って。」 「いやだ・・・。」 「どうして?」 ユズルの視線が俺に向く。 「はやく・・・しろよ・・・。」 少し恥ずかしそうな表情。 充分だ。 俺の動きに合わせてユズルは切ない声を上げ身を震わす。視覚と体感とが合わさって、俺の理性を吹き飛ばす。 ユズルは俺にしがみ付いて、声を上げ続けていた。 達して、我に返る。 「あ・・・ユ・・ズル。大丈夫?」 ユズルはぐったりと項垂れている。いつの間にか俺の腹に自分のではないものが飛び散ってる。 「ユズル?」 「・・・大丈夫。なんだよ、朝からおまえ・・・元気だな。」 「それは・・・ユズルが・・・」 言おうとして、少し躊躇する。がっついた自分に恥ずかしくなる。
/65ページ

最初のコメントを投稿しよう!

147人が本棚に入れています
本棚に追加