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放課後、生徒会室に行く前に北条くんを、あまり使われることがない教室に呼び出した。 「陸上部の顧問から駅伝に出るよう説得してくれと頼まれたの。 北条くん、中学の頃は優秀な選手だったんでしょ」 「…チッ…わざわざ人気のない教室に呼び出して話っていうから期待したのに、そんなことかよ」 ボソッと北条くんがつぶやいたけど、私は聞き取れなかった。 「北条くん?別にケガしてるわけじゃないよね? だったら、今からでも復帰してみたらどうかな? 期待されてるんだし才能を発揮できる所にいる方がずっと有意義だと思うの」 「何に意義があるかなんて、そんなこと本人にしか分からないと思いますが?」 珍しく北条くんが私に反論してきた。なんだか少し馬鹿にした感じで。 「そうだけどッ、でもッ…!」 私の世話をやいてるよりは有意義だと思う、と言おうとしたら、ぐいっと腕を北条くんの方へ引っ張られて、目の前まで北条くんの顔が近づく。 「オレが有意義だと考えてること、教えてあげましょうか」
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