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いつもと違う北条くんを取り巻く空気に戸惑っていると、さらに北条くんの顔が近づく。
「え…?」
驚く間もなく唇が塞がれていた。
目を見開いたまま、私はなすすべもなく、目の前の彼を見上げて唇を受け入れる。
抵抗も、拒絶することも思いつかず、動くことも出来ないでいると、彼は口づけを激しいものに変える。
「んぅ…んっ…ふ、…あっ…」
身体がとろけてしまいそうな、激し過ぎるキス。
息継ぎさえままならず、苦しげに吐息をこぼせば、
「もっと…口を開けて、…よくしてあげますから」
息継ぎの合間に北条くんが囁く。
舌先が痺れる。
ゾクゾクする。濃厚すぎる口づけに酔い、気を失ってしまいそうな気持ち良さに突き落とされる。
膝が震えて腰から力が抜けると、やっと北条くんは唇を離した。
「はぁ…はっ…ぁ…はぁ…」
肩で息をする声に甘さが混じる。
唇の端にこぼれ落ちた露を、彼が舐め取る。
「頬が真っ赤…可愛い…」
驚き過ぎて、声をだせずに口をパクパクさせてる私に、悠然と笑みを浮かべた。
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