おおせのままに

３

「傲慢な感情ってどんな？」

「そっ、それは…」

北条くんに顔を覗きこむようにして視線を交わされてから問われて、私は言葉を詰まらせる。

「言って下さい。
お願いします」

お願いされて断る事も出来ないので、仕方なく告白する。

「…北条くんは゛自分のモノ゛だとか、私の傍にいるべきとか、他の人にとられたくないとか…、そんなすごく、独占欲にあふれた醜い感情よ」

「藤原さん、オレたち、両想いじゃないですか」

「え？違うでしょ、私のは行き過ぎた独占欲だよ」

「今のは、どう聞いてもそうですけど」

きょとんとする私に微苦笑して言う。

「あれ？そう…なの…？」

北条くんに問うと、こくりと頷いた。

「オレのことを誰にも渡したくないほど好きなんですよね？
オレも藤原さん以外の人の傍にいたくないです」

北条くんの言葉にカアッと赤面する。