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「あのぅ……」
「どうせ俺は友達にすらなれないんだからまずは友達を作らなきゃいけないけどどうやってつくるんだ自己紹介でネタでも言えばいいのかでも失敗したら寒いだけだしやっぱりここは堅実に一人でいる人に話しかけてでも何の話題をもちかければいいんだわからないうがあああああ!!」
「きゃっ」
「ん?」
「お、おはようございます……」
なんか知らないうちに天使が隣に降臨してるんだけど。何これ、夢? つーか可愛いすぎでしょ。何なのこの子。あの先生も可愛かったけど、それに負けずとも劣らない可愛さだし、髪もさらっさらで綺麗だし、顔も人形みたいだ……」
「そ、そんな……急に褒めないでください、照れちゃいますっ」
「……えっ、いま口に出してました……?」
「……はい、出てましたよ」
「」
恥ずかしそうにはにかむ目の前の女の子に、俺は目の前が真っ暗になった!
「あの……私、白鳳院 玲奈(はくほういん れいな)と申します。お名前を聞いてもよろしいでしょうか?」
「あ、えっと、その……西宮 日影(にしみや ひかげ)です……」
いやほら、俺ってば友達いないし人と全く話さなかったからさ、そりゃもう取り乱してテンパるよね。しかも相手がめちゃくちゃ可愛い女の子。とっくに俺のライフポイントはゼロだった。いっそ殺してくれ。
「西宮くん、ですね。同じクラスみたいですし、これから一年間、よろしくお願いします」
そう言ってニッコリと微笑む白鳳院さんは、それはもう本当に天使のような可愛さだった。周りの男はみんな見てるし、女の子でもチラホラとこちらを見てる人がいるくらいだ。半端ない。白鳳院さん半端ない。
「ひゃ、ひゃい!」
そしてまさかのここで噛む俺。もうほんと誰か殺して。
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