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艶やかに光る、彼女の柔らかそうな唇が目に入った。
……アメリカ人は、彼女にもう一つの欧米流の挨拶、その……チュ、いや、キ、キスについても教えていっただろうか?
「え? エロイスに着くまでの間?」僕の妄想じみた期待を打ち砕くように、ナナちゃんが戸惑ったような声を出した。
「そう、地球からエロイスへ着くまでの間、宇宙船の中でお世話をしてくれる……んじゃないの?」
どうも違うみたいな感じだ。
僕の期待が急速に萎んでいった。
ナナちゃんが、相手をしてくれるのは今日だけなのか?
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