ザコのいる街

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「これで新一年生の入学式を閉会する。一同、礼」 先ほど無駄に時間の長い高校の入学式を終え、今は帰宅している最中だ。 あくびをしながらのんびり歩いていると、腕につけたゴムバンドからピピピッと音がした。 すると、唐突に俺の目の前にフワッと画面が浮かび上がり、時間やカレンダーが表示されている端に、”新着メール1件”と表示されている。 俺はその画面にタッチし、メールを開く。 実は、このゴムバンドは携帯電話なのである。 画面にタッチしたり、頭で念じるだけでも操作することができる。 バンドの中には、紐のような形状をした精密機器が入っていて、魔法で電気を流すことによって起動する。 微弱な電気で起動するため、俺でも使用することができる。 開発した人マジでありがとう、もし強い電気じゃないと起動しない仕組みだったら俺は一晩中泣き喚いていただろう。 メールの差出人には、”バカ王子”と表示されていた。 「隼人ー!お前の気持ちはわかっている...俺と遊びたいんだろう?遊びたくてウズウズしているんだろう?ならば仕方ないから遊んであげようじゃないか(^O^)学校終わったら連絡ヨロシクゥー!」 かなりイラッとくるメールに、俺は正直に返信した。 「勘違いするなバカ」
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