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「あ゙ーづーい゙ー」
梅雨とは何だろうか、と思わず考えてしまう六月上旬の真夏日続き。
俺は部室の扇風機取り合戦に負け、例によって部長席に座り机にだれている。
この部長席というのは部室にある椅子の中で一番高価であり、一番座り心地のよいふかふかな椅子の事だ。
買ってきた俺としては誰が座ってもいいと思っている、がしかしその事を言っても頑なに誰も座ろうとしないため、この椅子呪われているんじゃないかと思っている今日この頃。
まあそんな事は置いといて、とにかく暑い。
「部長が情けない声出さないで下さい、余計暑苦しくなるじゃないですか」
机にだれている俺に対し容赦のない声が突き刺さる。
ふと顔を挙げると、艶のある黒髪を残念な胸(微乳)の辺りまで伸ばし、目は僅かに吊り目で少し冷たい印象を与えてしまう。
しかし彼女と接する事で判るのだが、彼女は確かにクールではあるが決して冷たい訳ではない。
俺以外には。
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