駄章

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 話がズレてしまったが、担当スタッフに指名された部員は依頼人が告白するか自分で諦めると言うまで、来るべき日に向けて依頼人との打ち合わせをしなければならない。  もちろん毎日依頼人との打ち合わせがあるわけではないが、しかし部室に置いてあるスケジュール表を見ると今日は珍しく全員依頼人との打ち合わせの予定が入っていたはず。  俺の疑問の声を聞くと部員達は皆焦りを口にしながら打ち合わせに向けて準備を始めた。 「俺も行くわ! 透、今日はそのまま帰る!」 「あいよー」  そうか達哉は確か依頼人の家での打ち合わせだったか。 「透先輩、私も依頼人との打ち合わせが駅前の喫茶店でありますのでそのまま帰宅します」 「んー、気を付けて行ってらっしゃいな」  いつの間にか復活していたマジ天使な聡美ちゃんは丁寧にお辞儀をして、同じ依頼人の担当スタッフの国重君(聡美ちゃんに手ぇ出したらコロスと忠告済み)と共に部室を去っていった。  
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