風ﾉ精霊ﾉ歌 <少女と精霊と…>

00 物語の始まり

精霊がなぜ人間に宿らなければ魔物を倒せ無いのか、その答えは実に簡単な物だった。

精霊は基本何かに宿ることで力を発揮する。
例えば木に精霊が宿ればその木は精霊の力を借りて大木へと成長し、回りの木を守ることができる。

だが、魔物を倒そうと思っても木は動けないし、自分の意志でその枝を振るうことは困難でそういったことが出来るように成るまでには長い歳月が必要だった。

なのでその前に魔物に倒されてしまうか、木に寿命が来てしまう。

他のものに宿った精霊もそうだった、動物や植物に宿ったところで木のような強い生命力を持っていないものも多く、結局はどうすることもできなかった。