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風に流されるくらいの小さの俺の呟きは、風の流れと共に彼の耳にも入ったようだ。
今まで外を向いていた視界が、初めてちゃんと真正面で俺を捉えた。
「………はじめまして、水野くん。
………ありがとう、あかり」
『赤い糸』って、こういうことか。
俺は、広げられた甘いフレグランスに飛び込んだ。
嬉しくて泣いたのは、秘密。
fin.
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