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電車を降りると、まだ4月だと言うのに、初夏を思わせる陽射しの強さにフゥと息を吐く。 「どうしてこんな時に思い出しちゃうんだろうね~。」 駅のホームで一人ごちて、スポーツバッグを肩に掛け直す。 行き先表示の電光掲示板に設置されている時計に目をやれば。 時刻は12時40分。 昨夜検索したら、オーディション会場までは駅から10分はかかる。 私は深呼吸をすると、急ぎ足で改札に向かった。 .
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