355人が本棚に入れています
本棚に追加
エレベーターで３階にあがると、すぐ目の前に現れた磨りガラスのドア。
人影が過り、緊張に震える手でノックすれば。
ドアが外側に開き、ぶつかりそうになるのを間一髪で避ける。
「あら、ごめんなさい。
……えっと、どなたかしら？」
ショートカットの良く似合う女の人。
キリリとした面立ちに見とれてしまいそうになる。
「あの、本日１時からオーディションしてもらえるとのことで参りました！」
勢い良く頭を下げると、肩からスポーツバッグがドサッとずり落ち、慌てて身体を起こす。
.
最初のコメントを投稿しよう！