355人が本棚に入れています
本棚に追加
「仕方ないだろ。サヤが役を降りたんだ。」
「どういうことですか?サヤさんはどうして急に―――。」
「別の舞台が決まったらしい。」
「そんなっ!自分の所属する劇団の公演を投げ打ってですか?無茶苦茶じゃないですか!」
「落ち着け、サクラ。」
「大体、代役を立てるにしても、どうしてあの子なんですか?うちには他にも女優は居ます。」
「そうだな、俺に色目を使ってくる馬鹿な女は大勢居るけどな。」
「圭っ!」
サクラと呼ばれた彼女がヒートアップすれば、場の空気が一層張り詰めた。
.
最初のコメントを投稿しよう!