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○●○●○ 公園のベンチに並んで腰掛けると、私の部屋を指差す。 「あそこに住んでるの。広くはないけど居心地良いんだよ。」 「……。」 「この公園でのんびりするのも好きでね。 お昼間だと賑やかなんだけど、流石にこの時間になると静かだね。」 随分暗くなった公園には、私達しか居ない。 幾分涼しさを増した風が、地面に残る暑さを連れ去っていく。 「……宇多さん。すみませんでした。」 私は、要君の謝罪に頭を横に振った。 「要君、ここまで来てくれてありがとう。 私の方こそ、色々ごめんね……。」 .
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