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金曜日、午後10時。 窓の外を行き交う人々は、明日からの大型連休を待ちわびるかのように浮き足立っているのに。 チェーン店のセルフカフェ。 窓に面したカウンターに腰掛け、私は一人溜め息を吐く。 目の前にはチラシの山と、1枚の簡素な手紙。 手紙と言っても、それは単なるコピー用紙で。 大量に刷られたであろう文言には、同情の欠片も感じられない。 もう一度、封筒に書かれた宛名を確認するも、そこには紛れもない私の名前。 間違ってる訳ない、か。 .
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