殺戮の序章

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輪廻ゲーム 殺戮の序章 今日も晴天で何事も無かった。そう言いたかった。この部屋に閉じ込められて何時間たったか分からない。そもそも、今日は変なことが多かったんだ。 俺、佐野レイジはとある街中に住んでいる。いつもなら友人と遊んでいる筈の土曜午後二時、あいにく友人達は学校の補習に追われている。いつも勉強していないのだから仕方のないことなのだが。俺は暇なので街の商店街をぶらついていた。それが運の尽きだったらしい。商店街前の上空に飛行船が飛んでいた。飛行船からはチラシがばらまかれていた。今時、飛行船自体珍しい。その上、チラシをばらまくとなると自治体に訴えられるはずなのだがな。俺は何の警戒もなくチラシを拾い上げ、読んだ。 チラシにはこう書かれていた。 輪廻ゲーム開催! 日時:5/7/12:00 場所:商店街広場 ただ、そう書かれているだけだった。詳細などは、一切書かれてはいなかった。俺はチラシをゴミ箱に投げ入れ、また歩き始めた。 十分程ぶらついていると、商店街広場に出た。商店街広場...明日、ここでゲーム大会が開催されるのか。広場には噴水とベンチと花畑があるぐらいだった。そこまで広くはないここで何をするのだろうか。深くは考えなかった。別にゲームに参加するわけでもない、どうでもいいことなのだ。誰もいない広場を後にしようとした、その瞬間、俺は何者かに首を絞められ、その後の記憶がない。 俺は明日もまた、暇な一日を過ごすはずだった。なのに、今こうして拉致されてしまい、状況が把握出来てない。この部屋は、ホテルの一室の様な場所なのだが、一つ、あってはならないものがある。部屋はシングルの様な部屋、そしてテレビなどの普通にあるもの。そして、部屋の中央には何故か、死体があった。
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