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「ありがと」
私はチケットを受け取り、ぎこちなく笑った。
虹太君に手を引かれ館内へ進む。
あっ……
あの人と座った席…
「志乃さん?」
「あっごめんなさい」
「ううん。席ここにしよっか?」
そう言って虹太君はシートに座る。
…………………………
まさか…
また同じ席に座るなんて。
虹太君が何か話してるけど全然頭に入ってこない。あの人の事ばかり考えてしまって、忘れたかったのに…
徐々に辺りが暗くなり投影が始まる。
隣の虹太君は私の手を握ったまま満点の星空を眺めていた。
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