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「うっうわぁっー」
少年は、血相を変えて
自宅から飛び出した。
『フフッ…
あんなに焦っちゃって…
血相変えてる君も大好きよ。』
その姿を
電柱の陰から見ている少女は微笑んだ。
黒く長い髪をしていて
紅い瞳だった。
彼女は制服を着ていた…
左手には包帯を巻き
右手は紫の手袋をしている。
黒い革のブーツは
太ももを覆い、藍色のスカートの中へと消えていた。
彼女の名は、音羽 美麗
十七歳だ。
ロングヘアーを揺らしながら
逃げた少年の跡をゆっくりと追う。
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