其の壱

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登りで多少、踏み固められた雪道を莉桜は、駆け降りて行く。 その衝撃で後ろに背負った少女が激しく揺れているのは言うまでもない。 ガクガクと揺れて大丈夫なのだろうか? 六「1人で先、降りるなよ…」 結「私もおんぶして!」 六「え?‥‥俺がっ!? いぇ…いいけど、さ…」 結「決まり!ゆっくりね!」 六「う、うん…」 渓路、側 ダダンッ! 渓「トニックさん!莉桜が呼んでる!!」 ??「だから、トニックじゃないって言ってるだろ?東雲だって。…渓路君か。莉桜がどうしたって?」 渓「誰かが怪我したみたいだから莉桜の家に来いって!誰が怪我したか知らないから!」 東『うーん…悪戯じゃなさそうだな…でも…徒らにならなきゃいいけど…』 「よし、これ飲んで外で待ってなさい。」 そう言って(tonic water)と、書かれたペットボトルを渓路に投げ渡す。 渓「これ、マズイやつ…」 東『万が一の事も考えて、と…車出すか。』 医療器具が一式 入ったケースを手に車のキーを探す。 キーが見付かると、診療所裏に停めた車のエンジンを掛け、表で待っている渓路を乗せて莉桜の家に向かった。 「通称、トニックさんこと、東雲さん 東雲 誠人(アカツキ マコト) シノノメじゃないの!?は、無しで 初対面時、子供達にトニックウォーターを上げたことからトニックさん。(34歳、独身)」
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