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渡部の言葉に俺と綿貫は溜息をつき、杏は苦笑を浮かべ、春は舐めるように渡部を観察する。
「…なんでお前、美形だって自覚はあんのに、そこの自覚はねぇんだよ。自分の認識甘いぞ、お前」
「あ?俺が美形なのは遺伝だから仕方ねぇだろうが。あんな親からはいい顔しか生まれねぇよ」
息子である渡部がそう言う程なのだから、きっと渡部の親は相当な美形なのだろうと、容易に想像出来る。
そしてそこまで言う親は、どんだけ美形なんだろう、と気になる。
「…渡部。家族の写メとかないのか?」
疑問に思った事を尋ねると、渡部は訝しげな表情を浮かべながらも、スマホを取り出す。
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