7章

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P98 服装:嗣人ぶかT(P94、P99と一緒)四季(P98) 「それ本当?」 僕は聞いた。 「ん?」 「今、僕のこと好きって言った。それ本当?」 「うん」 先輩はまだ窓の外を見つめたままだ。眩暈がするほど白い空。今にも雨が振りそうだ。 「ライク的な意味合いだよね?」 「いや、ラブ的な意味合いだけど」 返された言葉に、僕は言葉を詰まらせた。 僕は先輩が好き、ものすごく好き。なのに素直に喜べない。これには理由があって。そう、ちゃんとした理由が。 沈黙する僕に堪りかねてか、先輩が僕の方へ。僕と向かい合わせに、ベッドに乗り上げた。 そして先輩は言う。 「そう、俺に好かれちゃ都合悪いんだよね。理由聞いてなかったね、君が俺に好かれたら困る理由」 うんと優しい顔で見つめられ、魔法にかかったみたい、僕はいつの間にか、先輩にそれを打ち明けていた。
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