二、伝承

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二、伝承

 王は言った。 「私はこの星の外を見たい。」そして大きな船を造られた。  この地の何よりも大きく、その大きさは自分達の住む星フェルスをも越えた。  それに王は名付けられた。ニビルと。  ニビルは青々としていた。  その姿はフェルスそのものだった。  その船は東の地には巨大な大陸を、西の地には美しい島国を持っていた。  それらの名前をムーと、そしてアトランティスと王は呼ばれた。その二つをまとめてアルスガルドと王は呼ばれた。  一人息子は言った。 「僕はこの星の外を見たい。」そして大きな船に乗り込んだ。  この地の何よりも大きく、その思いはこの地の誰しもが持つ喜怒哀楽をも越えた。  それに一人息子は名付けた。ニヒルと。  ニヒルは黒々としていた。  その姿はまさに憎悪そのものだった。  一人息子は右の手には大きな赤い石を、左の手には美しい赤い石を持っていた。  それらの名前をブランドと、そしてマローダと一人息子は呼んだ。その二つをまとめてニヒリウムと一人息子は呼んだ。
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