劉備、出逢います。

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「そうなるかもしれないし、そうならないかもしれないって話だからあんたは深く気にしなくていいわよ」 「・・・・・そうはいっても、言われたら少しは気になりますよ」 母親の言葉に少し不服そうな表情を浮かべる。 明日、あなた死ぬわと言われたら誰だって少しは気にするのと同じ現象だ。 「まぁ、記憶の片隅くらいには置いといてくれ。さぁ、そろそろ飯の準備といこうか、居候するならあんたも手伝ってもらうからね」 そういって、彼女は比喩表現なしで服の首根っこを掴んでズリズリと有無を言わさず引きずっていった。 見た目の割に、なんて力持ちなんだ。でも、もう少し優しく引きずって欲しい。 劉備に限っては、俺のその姿をみて笑いを我慢しながら付いてきてる。 助けるとかそんな考えは浮かんでくれなかったのだろうか。
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