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柱の近くに散らばっているわらを綺麗にして、柱を背もたれにして座る。
「ごめんね、汚い所で・・・・仕事がまだ途中で片付けが終わってなくて」
「いや、屋根がある所に泊めてもらえるだけありがたいよ・・・・気になったんだが、あれは?」
暗い部屋に一点のみ明るい物があった為、本音をいえば一番最初に目がいった。
部屋の一番奥のくぼみがあり、そこに貧乏そうな家にあわない高そうな黄金色の剣。
「あれは、漢王朝の宝剣らしよ、その剣のおかげで私の家が末裔って事が分かったんだよ」
「あぁ、だから雰囲気に合わない剣だと思ったんだよね」
「ハッキリ言いうね・・・私も思ってるから何も言えないんだけどね」
「やっぱり? この剣のこと他の人は知ってるのか?」
「この近くの人でも親しい人だけ、お母さんがあまり言いふらしたら駄目って」
「俺はいいのかよ?」
「お母さんが連れて来た人だからいいかなって、それに言いふらさないでしょ?」
「まぁ、そんな面倒くさいことしないけど」
ここに宝剣あるんだぜって教えるほどの友達なんてこの近くにはいないし。それにしてもこれっていつになったらドッキリ大成功の文字が出るんだろう。
このままじゃいつまでたっても終わりが見えない気がするんだが。
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