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「劉備、貴女は洗濯だけで何時間かかってるのですか?」
少し村を進んだ所で、劉備とよく似た顔立ちの女性が野菜を容れた籠を両手に抱えながら劉備に話しかけてきた。
劉備は渇いた笑みを浮かべながら、その人から目をそらす。
どっかで道草を食っていたのがすぐに理解できる。
「珍しい蝶々を見つけて、追い掛けていたら予想以上に遠くまで行っちゃて」
「まったく・・・そちらさんは? ・・・・・なるほど、ついに私の娘も男をひっかけてこれるような年齢になったんだね」
「ち、違うよっ!? 彼は森であった旅人だよ」
「つまり、彼が蝶々で。実はあんたがひっかけたって事かい」
「初めて会った人に言い寄るほど、私は軽くないからねっ!?」
本人を余所にどんどんと、2人だけの世界に入っていく。
次第に、女性の方が下ネタを言い始めると劉備は顔を真っ赤にしながら言葉を詰まらせる。
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