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「・・・・俺としては嬉しいお誘いですが、いいんですか?」
「ん? どうしてだい?」
「いや、こんな見ず知らずの男を女2人の所に泊めて、夜になんかあったら・・・」
「それかい、大丈夫さ。こう見えても私は人を見る目に自信を持っているつもりさ。それで襲われたなら私の見る目が無かったって事だよ、それに──」
そういって、母親は話にワンクッションを入れる。
そして、俺を射抜くように、正確には俺の目を真っ直ぐに見つめる。
「───あんたはこの先、劉備にとって重要な存在になる、そんな気がするんだい」
俺はその言葉にどんな言葉を返せばいいかわからず、言葉に詰まってしまう。
その真剣な眼差しにドッキリと思っていた考えは、何処かに行ってしまう。
「俺が彼女にとっての重要な存在・・・・に?」
絞り出すように出てきた言葉は、安直な問いのみ。
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